珍しい南信州「火葬場」の現場報告

南信州・北部5町村待望の「火葬場」が完成いたしました。北部5町村に今まで火葬場はなく、
協同設置は長年の悲願でした。

設計は長野市のA設計さんと協同企業体で、私どもはサブという型で参加させていただきました。
A設計さんはスタッフ80名余の県下一の事務所であり、最近はミャンマーにも進出している
元気一杯の事務所です。

一年余の歳月をかけ、何回もの検討委員会での協議を重ね、着工となったわけです。

現場は1年3ヶ月を要した長き現場でしたが、最近の気候不順等にも屈せず、
工期内に無事竣工
致しました。

今回は施工上、鉄筋圧接部の超音波試験の回数も多く、現地立ち会いを幾度となく
行っています。

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外壁は炻器質のタイルが大半であり、落下防止を考慮し「MCR工法」を採用しています。
プチプチシート状の硬いシートを打ち込み、下地剥離を防ごうというものです。

上部写真がシート、下部が脱型しシートを剥離した状態、タイルはバイブをかけながら改良圧着
で貼っています。
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コンクリート打設も工程毎に何回にも分け、高所にはポンプ車を介して打設しています。
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不純な天候の中工程も進み、いよいよ外部足場も撤去され全容が現れました
関係者が集まり、安堵感の中竣工時の確認・打ち合わせを行っています。
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R天井から南面の光が降り注ぐ玄関ホールです。
故人を送るのにふさわしい厳粛な空間が演出されています。
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収骨室壁面は、テクスチュアーの荒いタイルに、天空光が上手く表情を与えています。
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人骨は綺麗に片付けられ、この収骨台に載せられ収骨室に運ばれます。
理科室の標本模型の様な状態は、最近では見うけられない光景なんですね。
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これは、火葬炉の内部。
最後を全うするにふさわしいステンレスによる美しい仕上げです。
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黒石を水磨きによりピカピカに仕上げた祭壇です。
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これは珍しい、遺体を保存する冷蔵庫です。
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炉室は2層に分かれ、これは炉と繋がった1階部です。
大きなダクトで2階のクリーン機械部へ送られます。
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こちらが2階部。バヴフィルターにより最終洗浄を経て、外気に排出されます。
近隣に不具合を与えない、過去の火葬場のイメージを払拭する最新の
浄化機能
を備えています。
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これはバヴフィルターです。機械内に多数セットされ、逆吹き出しにより洗浄されるとの事。
温泉濾過機の逆洗浄と同じ原理かな。
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こんな点検口も要所に設置されています。
断熱材でびっしり遮熱状態。
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各所はモニター管理され、少人数スタッフの運営を可能にしています。
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なかなか遭遇出来ない「火葬場」建設事業の現場監理まで参加する事が出来、学ぶ事の
多かりし2年半の歳月でした。

配筋検査に4時間を費やす厳格な監理姿勢、天候不順の中でモクモクと
確実に現場を進める現場体制
・・・

安易に歳を重ねてしまった私には、良き刺激剤を与えられた想い(重い)です。
背筋をのばす想いで初心に還り、今後とも強靭な精神性を持ちつつ、
良き成果物を残そ
うと思っています。