【だいだらボッチ】30周年祝賀会に参加して

先日、泰阜村を拠点に「子供達の体験学習」をテーマに活動する
「だいだらぼっち」の30周年祝賀会に参加して参りました。
「だいだらぼっち」とは、あの宮崎駿監督「もののけ姫」に登場する
巨人の妖怪の事です。

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30年前、学校を出たばかりの情熱的な若い男・女のスタッフが空き家を借り、
都心部の子供達と共同生活を送りながら、体験学習を開始したのが
活動の起点なんです。


現在だからこそ「体験学習」という言語が認知されていますが、
子供達と長期にわたり触れ合った生活者・体得者でないと本質は
理解出来
ないのかもしれません。


忘れもしない15年程前になるだろうか、ジリジリと熱い炎天下の中、初めて
「だいだらボッチ」を訪れた時の風景を・・・

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「だいだらぼっち」開設時の廃校を移築した拠点施設

建物は廃屋に少しテコ入れしたものか、今にも倒壊しそう・・・・
そこに大きな犬が2匹、まったりと鎮座している・・・外回りはけっして美しくなく
子供達の靴が散乱・・・・いやいや若い女性もいるぞ・・・ここで一体どんな方々が
何をしてるのかな? と好奇心ながらジロジロ迂回.


とにもかくも山岳地のやや高台にあるその地は、ゆったりとした空間
・時が流れて
いました。

やがてランドセルを背負った子供達が、でっかい声をあげながら集団で帰って
来まして、次第に事情が解って参りました。


その後、当時理事長をされてたMさんとお話をする事になりましたが、理論武装
というか哲学的というか真意を持って「体験学習」を実践されている方の
会話についていけないのが本音。

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多様な体験で逞しく成長する子供たち


そんな理事長Mさんと、子供達を交えながらいろんな協議を重ね、数年にわたり
多様な施設を任されるという、貴重な体験を得る事が出来た訳です。
本当に設計者冥利につきる仕事であり感謝の念に堪えません。


五右衛門風呂設計時に、陶芸家のO先生と自称五右衛門風呂の大家・左官店
社長
も加わり、煙の流動を考え入念に設計・・・・・結果「俺にまかせとけ」の
左官店社長の声もむなしく煙が上手に回らんかったのです。
今にすれば懐かしき想いでになってしまいました。

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300人近い人々が集まった30TH祝賀会


「だいだらぼっち」の卒業生は500人近いとの事、山村での協同生活を体得した
子供達が全国、いや世界にこれだけ飛び出していく意義はいか程か、ちょっと
想定の域を超えているかも


国境をこえてフリーに活動する卒業生もいれば、村にIターンする卒業生もいる
との事。
毎日メディアでは、車の販売数が減少・増加、大手デパートの売上高がどうの・・・
短絡的な数値ばかりを取り上げ、明日の世界を論じているが、本当に次世代まで
私達が生き延びられる「ライフスタイル」とはどの様なものか・・・


「夢よもう一度」の経済成長志向が時代錯誤であることは、誰もがうすうす感じて
いる事です。「だいだらボッチ」の子供たちが山村での共同生活の中で体得した
価値観を、大切に育てなければ。


私たち大人こそ、地球規模での環境問題・経済格差を真剣に見つめ直し、子供たちに
次の時代まで健康にすまい継がれる持続可能社会を引き継ぐ責務があるのです。